ギネス世界記録 特別インタビュー: 伊藤美誠選手 & 平野美宇選手

“生まれ変わってもまた卓球をやりたいです”

最年少コンビとして世界を席巻し、2014年には、「ITTFワールドツアー卓球女子ダブルス-合計年齢(Youngest winners of an ITTF World Tour Doubles title -combined age)」という記録でギネス世界記録にも認定されることになった伊藤美誠選手と、平野美宇選手。現在は、オリンピックというさらに大きな目標に向かって選手生活をおくるふたりですが、若くして卓球一筋の生活をおくるとは、一体、どんな気持ちなのでしょうか? また、彼女たちの目には、「世界の舞台」はどのように映っているものか? ふたりにお伺いしました。

ギネス世界記録のことは知ってましたか?伊藤:小学校の図書館に置いてあって、みんなで見ていました。ギネス世界記録をとった人って、凄いなぁって、読んだりしていました。 平野:はい、私も知っていました。 今回、ご自身で記録をとってみての感想は?

伊藤: ダブルスとシングルスで良い成績を残すことができて、そしたら、ギネス世界記録に認定されたと知って驚きました。 平野: 私も驚きました。 伊藤: 意識もしていなかったから、(ギネス世界記録への認定については)全然知らなくて、優勝したら、「世界最年少!」と言われて、「えー、そうだったのねっ!」という感じです。 平野: 私も、試合が終わってはじめて、世界最年少でギネス世界記録に認定されたと聞いて、初めてのことでしたし、とてもビックリしました。でも、本当に嬉しかったです。 

また卓球大会での優勝とは違った喜びがあるのではないでしょうか?

伊藤: そうですね。いつもの卓球大会では、勝つことだけに集中していますし、優勝を目指して出るので、そのことだけを考えています。一旦優勝した後に、「ギネス世界記録認定」という知らせが届くと、倍嬉しい気持ちになるという感じです。 平野: 私も、一度、気持ちを切り替えた後で、嬉しくなる感じでした。 世界一になるためには、「努力」と「挑戦」という2つの要素は、当然大切なものになると思うのですが、おふたりは、どんな気持ちで「努力」や「挑戦」を続けてこられたのでしょうか?

伊藤: 自分が努力できるのは、「目標」があるからです。ここまでの道のりも途中で諦めずに来られたのは、「オリンピックで優勝する」という目標を持っているからです。私は目標があると、そのために練習して頑張ることができるんです。それから、ひとり憧れている中国の選手がいて、その選手みたいに世界で活躍したいと思っていました。 平野: 私も、「目標を達成する喜び」があるから、練習して努力できるのだと思います。今回も、ギネス世界記録に認定されたときは、頑張ってきてよかったな、と思いました。

それでは、おふたりが当面の目標としていることはどんなことでしょうか?伊藤: 今は東京オリンピックです。「団体」と「シングルス」、その両方で優勝するということが、今の目標です。 平野: 私も美誠ちゃんと同じで、東京オリンピックのシングルスと団体戦で優勝することです。 

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ところで、早くから国際舞台で活躍していますが、外国語はしゃべれるのでしょうか?

  伊藤: 私は勉強しようと思ってやるのは好きじゃないんですけど、英語と韓国語は、少し話せます。他の国の選手としゃべっているうちに自然と、頭の中に入ってきてしまうんです。 はやくから世界に出て、世界の舞台をみるというのは、普通の人にはなかなか真似ができないことだと思うのですが、どんな感じですか?

伊藤: 最近は、随分と慣れてきましたけど、最初は、日本と海外の試合だと雰囲気が全く違うので驚きました。それに、打法も日本人選手とは全然違いました。ヨーロッパの選手が打つボールは、どうやってどこに返ってくるのかわからないんです。アジアの選手だと、球筋の綺麗なボールがかえってくるんですよ。でも、今は、あんまり気にならなくなりました。それは、「誰にも負けない」という目標を立てて、たくさん練習してきたからだと思います。 平野: 私は、海外はいろいろなところに行けるのが楽しくて、卓球していて本当に良かったなと思っています。 伊藤: そうだよね。卓球してなかったら、今いる世界中の友達とも友達になっていなかったもんね。だから、私は、生まれ変わっても卓球の選手になりたいんです。 なるほど、その卓球への強い気持ちは素敵ですね。卓球の醍醐味というのは、どんな点にありますか?

伊藤: シングルスとダブルスで変化が起こることです。面白いのは、シングルスだとかなわない相手にも、ダブルスだと勝てたりするんです。 ダブルスの場合には、パートナーとコミュニケーションとかとれていないと、チームとして、全然駄目になったり、逆にコミュニケーションが上手くいっていると、凄く強くなったりして、面白いです。 平野:  私は、ボールを打つのが楽しいです。来たボールに回転かけたり、曲がり方を考えたり、そういうことができるのが面白いです。

本当にお二人とも卓球が好きなんですね。でも、逆に、卓球をやめたいという気持ちになったことはなかったのでしょうか?伊藤: 私は、やめたいと思ったことは一度もありません。ときどき、「しばらくお休みはしたいなぁ」とは思うんですけど、「やめたい」とは思いません。 平野: 私も、やめたいとは思いません。もちろん、練習はきついです。でも、きつい練習を乗り越えたときに強くなっている。だから、「やだな」と思っても、続けます。 

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そうですか。さすがに世界の頂点に立つおふたりのお言葉には力がありますね。では、そうしたきつい練習を乗り越えるための「おまじない」というか「息抜き」というものがあれば教えてください。

伊藤: 私の場合は、「寝ること」です。毎日、ちゃんと寝たいんです。睡眠時間は、8時間以上10時間以内で寝られるだけ寝ています。 

平野: そうだよね。美誠ちゃんは、いつも寝てるよね。

伊藤: そうなんです。暇さえあれば、寝てます。でも、美宇ちゃんに言われたくないな(笑)。美宇ちゃんは、ユーチューブだよね。 平野: そうです。自分は、ユーチューブ観るか、チョコ食べるか、です。乃木坂46が好きで、いつもユーチューブで観てるんです。 

そこは、やはり年頃の女の子という感じなのですね。ところで、『ギネス世界記録』は子供たちや若い人たちに「世界を目指そう」とか「挑戦をしよう」というメッセージを発信していきたいと思っているのですが、まだ若いおふたりから、同世代あるいは若い20代の人たちにメッセージするとしたら、どんな言葉を贈りますか?伊藤: 「目標をもって日々生活する」。私にとっては、それが一番なので、やっぱり、勉強でもスポーツでも、目標をもってやること。がんばったら結果がついてくる。だから、信じてやってほしいなって思います。

平野: つらいことを乗り越えると強くなります、でしょうか。

ところで、一般的な中学3年生というと「受験」に「遊び」に「恋愛」に、と楽しんでいると思うんですけど、おふたりは、そういう「普通の生活」に憧れたりはしないのですか?伊藤: そうですね。みんな、楽しそうですけど、自分たちは自分たちで、違う楽しみがあるから大丈夫です。 平野: 私たちは、他の同級生と遊びにいったりする機会って、ほとんどないんです。でも、普通に部活して遊んでいる子たちだと、あまり海外に行ったりもできないのに、自分たちはいつも行かせてもらっていたりして、練習は大変だけど、こっちの生活のほうがいいな、って思ってしまいます。(笑) 伊藤: 逆にみんなに羨ましがられたりします。でも、先生は「遊びで行っているんじゃないんだよ。大変なことが沢山あるんだから」って、言ってくれるんです(笑)。

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そうですよね。世界のプレッシャーを感じながら、国際試合の決勝戦に挑んだりしているわけですからね。伊藤: あ、でも、国際試合の決勝戦は、緊張しないんですよ。むしろ、1回戦の方が緊張してしまいますね。 平野: 決勝戦だと、逆に、思い切って試合をするだけなんです。

そうですか。でも、やはり、アスリートだから、食べ物なんかにも気を使わなきゃいけないから、そういうのは大変ですよね。伊藤: 卓球の選手は、体重コントロールができていれば、あんまり食べ物には気を使っていないんです。 平野: 他の運動部の子たちですが、全然食べてはいけない子とかいて、大変だなと思いました。 私は、タイミングをみてチョコを食べてます。

伊藤: あと、ユーチューブも観られるしね(笑)。 なるほど、おふたりとも、本当に「卓球の選手生活」を楽しまれているのですね。とても和やかな雰囲気で、素敵だと思いました。有難うございました!

※伊藤美誠選手は、ITTFワールドツアー卓球女子シングルス最年少優勝という記録においても、ギネス世界記録に認定されています。

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