2013年4月17日、これまで群馬県の高崎中部名店街と高崎中央銀座商店街が保持していた『最も長いロールケーキ』の記録、115.09mの記録が破られることになりました。新たな記録が生まれることになった舞台は、「貝印スイーツ甲子園」という一大イベントへ向けて行われた「スイーツで世界一に! ギネス世界記録(TM)挑戦イベント」です。

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本挑戦へ参加することになったのは、野田鎌田学園の生徒たちと一流ソムリエたち、そして教職員、貝印の社員たちでした。

今回彼らは、130m68cmを目指し、一丸となって取り組みます。しかし、この世界記録は一夜にしてならず、30㎝×38㎝の生地を、なんと392枚(うち、6枚が不良のため、386枚が使用可能。ロールケーキ制作には344枚の使用を想定)、これを約11時間もかけて焼き上げるのです。

さらに、ロールケーキに使用するホイップクリームも既成のものではNGとなってしまうため、約2時間をかけてホイップします。その分量は、21万mlです。

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そして、焼きあがったスポンジをひとつひとつ丁寧に巻いてロール状にして、さらにその上にホイップクリームを塗って、イチゴをのせると完成となります。

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本記録、実はとても人気の高い記録で、今までも繋ぎ目が見えてしまっているなどの理由から、失格となっている挑戦者もいました。しかし、今回の挑戦者は、下準備と段取りをしっかりおこなっていたので、本人たちは「確実に記録は塗り替えられるだろう」と自信のもとに作業を進めていました。ところが、不運なことになんと、彼らが設定した本会場は屋外、そして、当日は、強風が吹き荒れ、様々なものが飛んでいってしまう天気だったのです。

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よって、この風のせいで、相当量のスポンジが飛ばされていきます。一枚、二枚、三枚とめくれ上がって地面に落ちてゆく度に、「きゃーっ」という悲鳴のような声が方々に響きます。大きな荷物が飛ばされるくらいの風ですから、ロールケーキなどたやすいものです。

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しかし、これを、不幸中の幸いというか、強運というのか、後半、少し風が収まりはじめ、その隙に作業が急ピッチで進められていきます。そして遂に、公式認定員のカルロス・マルティネスと舩津明日美が、測定を開始しはじめると、あたりに張りつめた空気が漂います。

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そして、100mを超える長さ、メジャーを片手に歩みを進めると遂にゴールです。

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さて、その結果は?

白い旗があげられれば、「認定」、赤い旗があげられれば、「失格」です。
カルロスが白い旗をあげました。

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「認定」です。この瞬間、参加していた生徒たちは、飛び跳ねながら大喜びです。涙を流している生徒たちもいました。一流パティシエにとっても、はじめての体験で、何かとても深い感情に浸っている様子です。

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予期せぬ風が盛り上げてくれたイベントとなりましたが、本当にギネス世界記録達成、おめでとうございます!

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