世界一長生きな猫の称号を手にし、喜んでのどをごろごろさせているのは、
猫のポピー(Poppy)は24歳です。
このかわいいペットが生まれたのは1990年の2月のこと。
ちなみに、この年のこの月、ネルソン・マンデラ氏が刑務所から釈放されています。
彼女が生きている間、代わった英国首相は5人にもなります。

今では、すっかりお婆ちゃん猫になって、ゆっくりと過ごしています。
しかし、歳を取るのは彼女にとっては素晴らしいことでもあり、
24歳という歳を迎えることで、ギネス世界記録に認定されることになったのです。

何の記録かって?

Oldest Living Cat
生きている最も長生きな猫

という記録です。

元々、この記録は、米国のカンザス州のPinkyという猫が保持していましたが、
23歳で逝去され、この英国ボーンマス生まれのポピーがこの記録を継ぐ形になったのです。

このポピー、元々の名前はポプシー、
飼い主がふたりもおりました。

5歳になった時、Marguerite Cornerさんとその娘Jacquiに引き取られたからです。

そしてポピー10歳のとき、
Jacquiが未来の夫であるAndyと共に引っ越すことになり、
ポピーはこのにふたりについていくことになったのでした。

夫婦には現在二人の息子(Joe11歳とToby8歳)がいて、
ポピーとは別に4匹の猫、2匹のうさぎ、そしてハムスターと一緒に暮らしています。

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この家の動物たちには、やはり人間模様ならぬ
動物模様があるのですが、
ポピーは、家の中においては、
高齢であるにも関わらず、いまだに実力者。

他の猫が勝負を仕掛けてきても、
素早く果敢に応戦するものですから、
他の猫たちは、まいってしまうのです。

ジャッキーは語ります。
「みんなはいつもポピーの長生きの秘訣を聞いてきます。
 でも、私たち家族から見ると、
 彼女は良い食生活をしてたくさん運動しているだけなんです。
 彼女はたくさん散歩したりたくさん食べたりすることで
 自分で健康を保っています。
 朝はビスケットを食べ、その後に缶詰を食べます。
 そんなにたくさん食べるのに、太ったことは一度もないんですよ。」

続けて、ポピーの好みに^ついても教えてくれました。

「また、彼女はお持ち帰り品の余り物がとても好きなのです。
時々、ケンタッキー・フライド・チキンやフィッシュアンドチップスを
少しあげますし時には余ったケバブのお肉をあげたりします。」と述べました。

「最も長生きをしている猫」として申請されたこのポピーを
ギネス世界記録が綿密なリサーチをした結果、
遂に、今現在Poppyが世界一長生きをしている猫であることが認められたのでした。


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ギネス世界記録の編集長であるクレイグ・グレンディーは言います
「”世界一長生きした猫”という記録に
 世界中の飼い主が自分の猫を申請してきたため圧倒されました。
 それでも今日、我々はイギリスのボーンマスのポピーを
 24歳で世界一長生きな猫に認定できたことを嬉しく思います。
 と同時に、世界中の皆さん、
 もし自分の猫がこの記録を破れる証明を出来るのであれば、
 ぜひ、我々に連絡をしてほしいと思います」と述べました。

ちなみに、これまでの過去、最も長生きをした猫の記録というのもあります。
こちらは、1967年から2005年まで38歳になるまで生きた猫がいました。

この猫の名前は、クリームパフ、アメリカのテキサス州オースティンに暮らしていた
長老とさえ呼びたくなるような猫でした。

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38歳というのは、すさまじい記録ですね。

さて、話をポピーに戻しましょう。
今、最長寿の猫の称号は今ボーンマスのポピーが手にしています。

そして、老いてなお盛んという言葉は、まさに彼女のためにある言葉。
「ポピーは、今も、世界一の猫らしくおてんばです。
 他の猫がご飯を横取りしようものなら、
 彼女はきっと、噛みついてしまうと思うわ。」

加えてもうひとつ、彼女の性格をよくあらわすエピソードを
飼い主のジャッキーは語ってくれます。


「彼女は、耳と目が不自由、そしてミャーオッて鳴くの。
その様子は、まるで怒っているみたい。
だから、私たちは彼女のことを、
 怒りんぼうのポピーと呼ぶのよ。

でも、ちょっと心配なのは、彼女はここ数年、
ずっと体力は落ちてきており、階段を上ることはできても、
階段を下りることはさせないようにしているの。
死期が決して、遠いものではないことは、
私たちが一番よくわかっているわ。」

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「でも、今は、本当に他のペットと同じように生活しているの。
 昨年、不運にもハムスターとうさぎが他界しても、
 この子は元気に生きながらえている。

 祖父母にペットがなくなったことを話すと、
 決まって彼らは「遂にポピーが」って言うの。
 でも、いつも天国に召されるのは、
 他の子たちなのよ。不思議なの。」


そう話すジャッキーは、
もう既に何度もポピーにお別れをしているそう。
愛するペットと急に別れるのは辛いから、
そうやって心の準備を先に整えているのだそうです。

[編集部 スズ]

Pics:David Hedges / SWNS.com