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95歳で現役の薬剤師、比留間榮子さんが「最高齢の現役薬剤師|Oldest practising pharmacist」に認定されました。

旧制薬学専門学校を卒業して以来、70年以上もの間務めてきた榮子さん。現在は東京都板橋区に店を構える「ヒルマ薬局小豆沢店」で、孫の比留間康二郎さんと共に現在も働いています。

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ギネス世界記録に申請した康二郎さんによると、今でも衰えない榮子さんのバイタリティに驚きが隠せないと言います。「お店を休む事がほとんどないです。月曜から土曜の間、朝8時半から夜7時半まで休まずに働いています。最近若い人は「疲れた」と言いますが、それをおばあちゃんからほとんど聞いた事ないのがすごいなと思います。」

大正12年11月6日に生まれ、薬剤師であった父親の働き姿を見て、自分でもやっていこうと思うようになったという榮子さん。処方箋通りにお薬を出すだけではなく、患者さんと親身になって話をするのが彼女の魅力で、時には30分も話し込む事もあるのだとか。それが多くの人の心の支えとなってきました。

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患者様のために親身になってお話をし、人生相談でも簡単なファッションの相談にしても、何でも受けてお答えできるように心がけています。例えば、ふらふらしていた患者様に激励をした事がありました。その方が私の話を聞き入れてくださって、体が元通りになった後また立ち寄って「こんなに嬉しい事はないと」報告しに来た事が未だに印象に残っております。
お客様の行動に関していつでも同じように体を動かす事ができるように一心となって仕事をしてきて、お客様から「ヒルマ薬局大好き」っていう言葉を聞けるのは私としては本当に、薬剤師の道を歩んで来た事に対して、深く感銘を受けております。

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ギネス世界記録に認定された榮子さんに、康二郎さんは、これが多くの人に勇気を与えられたらと語ります。

「日々同じ事の繰り返しをずっと続けていく事でも、こうやって世の中から認められる仕事ができる事に対しての記録や賞をいただけるというのは、その人にとってもやりがいになると思います。そして"何のために働いているんだろう"、"何のために生きているんだろう"と悩むご高齢の方もいらっしゃると思います。そういった方々に対しても、日々ずっと続けていく事、継続していく事の大切さを、この認定が1人でも多くの方に伝えられるきっかけになるのはすごく良い事だなと思っています。」

ギネス世界記録に認定されるとは夢にも思っていなかったと語る榮子さん。これからどのように仕事をしていきたいかと聞くと、このように答えました。

毎日変わりなく、仕事が続けられていければと思います。

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