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アメリカ、アラバマ州に住む7歳のテキサスロングホーンの「ポンチョ・ビア」くんが、"最も長い角を持つ去勢牛"としてギネス世界記録に認定されました。

左右の角先から角先までの長さはなんと323.74 cm! この長さはすでに亡くなってしまった去勢牛が残した記録を上回ったため、「存命中で最も長い去勢牛の角|largest horn spread on a living steer」のみならず、「歴代で最も長い去勢牛の角|largest horn spread on a steer ever」にも認定されました。 

ポンチョくんは乳離れして以来、アラバマのバーミングハム南東部に位置する町、グッドウォーターで、ポープ家族と暮らしています。 

Poncho with four members of the family (left to right): Jeral Pope, George Jones (Jeral’s son-in-law), Linda Jones and MariAnn Pope 

ロングホーンの角は通常、伸びていくとともにカーブ状になっていきます。しかし当時4歳だったポンチョくんの角には、それが起きていませんでした。ポープ家はこの頃から「もしかしたら世界記録が狙えるかもしれない」と思い始めていたそうです。 

Poncho is already a local celebrity in his community

角の測定結果は、ギネス世界記録に公式に認められ、前記録保持者の角の長さを2.748 cm超える事ができました。 

Former record holder Sato, a Texas longhorn from Bay City, Texas, USA, had a horn spread of 320.99 cm (10 ft 6.3 in) as of 30 Sep 2018 

ジェラル・ポープさんは、ロングホーンという種類の牛に初めて対面した時の事を、今でも覚えていると言います。「妻と一緒に干し草を載せた荷車と一緒に西に向かっていたら、丘の上にたたずむ3、4頭のロングホーンを見つけました。それが本当に美しくて……私も欲しいと妻に言いました。」 

Poncho aged two in 2014

ポンチョくんがポープ家に来ると、地元の人気者に。ポンチョくんに会いに来る人たちは、りんごやにんじん、マシュマロなど、ポンチョくんの大好物を持ってきてくれるのだとか! 

Poncho shares the ranch with a range of other animals, including dogs and donkeys

角の長さからなる威圧的な風貌とは裏腹に、性格は優しいポンチョくん。多くの人たちが会いに来たり食べ物をあげたりしているので、人に慣れているのだとか。

ジェラルさんの息子、デニスさんによると、この記録はポンチョくんのみへの勲章ではなく、父のビジョンと地域貢献への想いが反映されたものだと言います。「(父は)家族と地域にポジティブな貢献をしたいと考えています。ポンチョはこの名誉とともにそれをもたらしてくれたと思います。この地域はアラバマのなかで最も貧しい場所の1つですが、世界一のロングホーンのいる場所だと胸を張って言える事ができるようになりました。」

MaryAnn Pope gives Poncho a brush – one of the steer's favourite activities – while Jeral keeps a check on those horns 

ポンチョくんは誰かを傷つけようとする事はありませんが、角の長さが招いたアクシデントはあるそうです。ある日ポープ家の1人がポンチョくんを触っていた時に、ハエに気を取られたポンチョくんが首を大きく動かし、勢いよく動いた角にはじかれてしまったのだとか!

Dennis Pope with Poncho, beside the infamous pond from George Jones' story 

この記録の認定作業を担当したクレア・スティーブンスさんは、今回の認定について「ポンチョくんはポープ家や地域の絆を深める大事な存在である事は明らかで、ギネス世界記録を通じてこの素晴らしい存在を世界に伝える事ができればと思います」と語りました。