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34歳になるイギリス人レーサー兼エンジニアのガイ・マーティンが、「Highest speed on a Wall of Death (死の壁を走行する最速記録)」というタイトルのギネス世界記録を打ち立てました。この挑戦は同国公共TV局のチャンネル4で同時中継され、「ガイ・マーティンの死の壁中継」という特集が組まれるほど注目された記録挑戦になります。マンビー飛行場に設営された木製バレル型のすり鉢状コースを走行するという非常に危険を伴う挑戦でしたが、時速125.77kmで見事走破しました。

ギネス世界記録挑戦のために設営された「死の壁」は、差し渡し37.5メートルの長さで、金属製輸送コンテナ52個を垂直に置き、木材で裏打ちしたものでした。

 
Guy Martin Highest speed on a Wall of Death attempt
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今回の挑戦では、重力加速度5.2Gに抵抗しなければならず、バイクでヒューヒュー走行している間に実は意識を失うリスクがあるほどだったのです。そんな命がけの挑戦の全容は以下のビデオでご覧いただくことができます。
 
 
マーティンはライダー経験豊富であったにもかかわらず、今回の挑戦をするにあたって、「死の壁」のエキスパートであるケン・フォックスの元で1年間トレーニングをしています。
さて、マーティンの挑戦と同日、「死の壁」を使った挑戦をもうひとつの記録に挑戦した女性ライダーがおりました。BMXライダー世界チャンピオンにも輝いたシャネーズ・リードです。彼女は「Highest bicycle speed on a Wall of Death (死の壁を競技用自転車で走る最速記録)」に挑戦し、時速42.94kmで走り切り、ギネス世界記録の座を手にしました。

2人の挑戦は、観ている側をハラハラとさせる挑戦だったのですが、この挑戦を無事終えたのち、彼女は公式認定員のソフィア・グリーンエーカーからギネス世界記録の認定証を授与されることになったのでした。

マーティンは今回の挑戦に限らず、過去にいくつもの記録に挑んできました。例えば、2014年1月10日には、アンドラのグランヴァリラというスキー場で同じくチャンネル4の「スピードに挑むガイ・マーティン」という企画で、「Fastest speed on a gravity powered snow sled (スピードのでるソリに乗って挑む最速記録)」に挑戦。その時は、時速134.368kmという記録でした。
 
 
彼はこのほか、2014年10月16日にフランスのモン・ヴァントゥ で行われた「Fastest speed in a soapbox (石鹸木箱に乗って挑む最速記録)」にも挑戦しており、モーターレスの乗り物だったにもかかわらず、時速137.78kmを叩き出す偉業も成し遂げています。