ここに紹介するのは、ステファニー・ジケルが挑んだ見事な記録破りの遠征時の映像です。彼女は、Longest assisted journey across Antarctica on skis (female)|スキーでの南極大陸横断に参加した女性での最長距離記録)2,045kmの新記録を樹立したのです。
 
ステファニーはフランス・パリの出身で、2014年11月14日~2015年1月27日の間、メスナ―スタート地点からヘラクレス湾までをスキーで横断しています。
 

 
熟達した探検家でもあったステファニーですが、この世界記録に挑戦した理由は、世界の最果ての地である南極に対する情熱を世の中の人々とシェアしたかったからだそうです。
  
Longest-assisted-journey-across-Antarctica-on-skis-(female)-flags 
彼女がこの大遠征を成し遂げたのは、心強きパートナーである夫のジェレミーの同伴のおかげでもあります。
 
夫婦は南極大陸横断中に追送補給品などを供給されていましたが、スタートからゴールまでの全行路を自分たち人間の力だけを頼っていました。つまり、カイト、モーターなどの機械、そり犬などのアシスタントを一切随伴しなかったのです。
 
Longest assisted journey across Antarctica on skis (female) Stephanie dragging supplies


この横断についてステファニーが綴った文書のなかの一節をご紹介します。


「今回の遠征はきわめて難易度の高いものでした。南極は地球上で最も風が強く、標高が高く、乾燥し、寒い大陸です。1911年に初めて人間が南極点に到達して以来、カイトを使わずに自分の手足の力だけを頼りに南極をスキーで横断しようとした探検家は10人にも満たないのです。」


「また、そうした横断に成功した人もそう多くはありません。南極探検家は通常、重い荷物用そりを押しながら、カイトを使用して風を活用し、毎日長い距離(100~200km、時にそれ以上)の距離を移動するものなのです。」

 

Longest assisted journey across Antarctica on skis (female) Stephanie 


ステファニーはこの南極大陸横断の計画に3年という月日を費やし、この過酷な挑戦を絶対に達成すると決心したのです。出発の数か月前に肩を壊していたという裏エピソードもあるなか、心身ともに強い女性です。

 

この南極大陸遠征は、病気の子供たちの願いを叶えるためのプロジェクトでもあったため、集められた10,000ユーロ以上のお金がPetits Princesというフランスのチャリティー機関に寄付されたとのことです。