インドのコッティ・スリカンスさんは、宝石店「ホールマーク・ジュエラーズ(Hallmark Jewellers)」の創業者で、人生のほとんどを宝石とともに過ごしてきました。
その中で特にコッティさんを魅了し続けているのがダイヤモンド。その美しい輝きにインスピレーションを受け、コッティさんはギネス世界記録「1個の指輪にセットされたダイヤモンドの最多数|most diamonds set in one ring」に挑戦したのです。
デザイン作業を始めたのは2018年9月のこと。鉛筆のスケッチでは、インドの文化を反映した花のデザインが描かれていました。
コッティさんによると、インドでは花輪を使い神々への敬意を表し、一輪の花は捧(ささ)げものとして使われると言います。そして花は純潔さの象徴でもあるそうです。
数多くある花の中から、伝統的・近代的な考え方を表現しながら、ビジュアル面でも魅力的な椿(つばき)をモチーフにすることにしたとか。
デザイン案ができると、CADを使用して必要なダイヤモンドの数などを算出。スケッチから初期のプランニングが完了するまでかかった日数は45日だったそうです。
必要なダイヤモンドの数が決まると、次はダイヤモンドの調達です。全てのダイヤモンドが均一であることを求めていたコッティさん。求める品質のダイヤモンドがそろうまでかなりの時間がかかったそうです。
そして完成したのは、7,801個のダイヤがついた指輪。ギネス世界記録のガイドラインでは、使用された全てのダイヤモンドが紛争フリーダイヤモンドであることがルールで、コッティさんはこの証明をする必要がありました。
コッティさんはギネス世界記録を通じて、自身が運営するブランドとそのデザイン性を高めることを期待したそうで、今後も記録を更新するジュエリーをつくるかもしれないと語りました。