Kindness through crayons and record-breaking

ギネス世界記録に挑戦する理由は人それぞれ。2018年から2つの記録に挑戦したシーラ・モロヴァティさんの場合は、感謝と優しさのメッセージを届けることが、挑戦の理由でした。

環境問題などに取り組むNPOのCrayon CollectionとHabits of Wasteの創業者であるシーラさんに独占インタビューを行い、クレヨンを通じて世界にどのようなメッセージを発信することができたのかを伺いました。

Sheila reads to children

シーラさんはイラン系アメリカ人の一世。1979年のイラン革命が起きる一歩手前でアメリカに移住しました。家族とともに、あらゆる変化を経験してきたと言います。「あらゆる変化を経験してきたから、(クレヨンのような)小さなものにもありがたみを強く感じるようになったのだと思います」 

Crayons

年間150万本のクレヨンがレストランによって破棄され、分解されない状態が続くことを知ったシーラさんは、Crayon Collectionを創立。困っている学校と、その近場のレストランをつなげ、月間平均で3,000本のクレヨンを学校に届ける仕組みを作りました。

ゴミ箱に捨てられていたクレヨンですが、それを喉から手が出るほど欲しがっている子どもたちがたくさんいることを、私はじかに知っていました。

2018年8月11日、Crayon Collectionは8時間で100万本以上のクレヨンを集め、ギネス世界記録「8時間で寄付されたクレヨンの最多本数|most crayons donated to charity in 8 hours」を達成しました。

この記録挑戦は、大きなインパクトをもたらしました。そして2020年8月15日、シーラさんはオンラインでの記録挑戦を行うことにしたのです。

Crayon Collection charity organization

2回目のギネス世界記録挑戦ともなる「Kindness Event」のコンセプトは、ある痛ましい話を聞いたのをきっかけにひらめいたと言います。

「前線に立つある救急医が、多くのCOVID-19患者に圧倒され、自らの命を絶ったのです。心が引き裂かれるような気持ちになり、病院に連絡して何かできることはないかと連絡すると、患者さんから届くありがとうのカードを病棟で飾っていて、それがお医者さんや看護師さんを励ましている事実を知りました」

そこで Crayon Collection は、みんなで感謝の気持ちを書いて病院に送ることにしました。

クレヨンと紙だけで、励ましの言葉を書くといったシンプルな行為で、私たちの健康を守るために必死に働いている最前線のヒーローたちの笑顔が取り戻せるはずです。

Kindness Event」は、医療従事者に向けたメッセージを書くことを促すイベントで、その一環としてギネス世界記録「1時間でインスタグラムにアップロードされた手書きのノートの最多数|most photos of handwritten notes uploaded to Instagram in one hour」に挑戦しました。

Kindness Event

グーグルやマテル、ペンギン・ランダムハウス、Thrive Global、Volunteer LA、Born This Way Foundationなども賛同したこのイベント。シーラさんは、メッセージを書くことを通じて参加者が、医療従事者への貢献ができたと思ってほしいと願っているそうです。