Colombian athlete Mariana Pajon - Split image

ラテンアメリカ人アスリート、マリアナ・パホンは、度々スポーツの歴史に名を刻んできました。

コロンビア出身である彼女の功績の一つは、女子BMXに全く新しい風を吹かせたこと。今日に至るまで、彼女は、オリンピックBMXメダル(女子)最多3個というギネス世界記録を保持。

2012年ロンドンオリンピック、そして、2016年リオオリンピックの女子BMXで、2つの金メダルを獲得。その後、2021年7月30日の東京オリンピックでは銀メダルを受賞しました。

Mariana Pajon with GWR certificate

BMXの女王として知られる彼女。そんな彼女が、初めてBMXバイクと出会ったのは、5歳の時のことです。その後すぐにプロとしてのキャリアをスタートさせ、それ以来、彼女の人生は、サイクリングを中心に回り始めました。自己鍛錬、挑戦、そして偉大な冒険に満ちた、彼女の人生が幕開けたのです。

5歳のパホンが、BMXと触れるきっかけとなったのが、兄のミゲルが毎週行っていたサイクリングの練習。その最中に、週末に参加費無料の大会が開かれることを知りました。もちろん参加するのには勇気がいりましたが、このレースが、彼女のその後の人生を変えることになりました。

Mariana Pajon in a competition when she was a child

彼女の横には、いつも自分を支えてくれ、刺激を与えてくれる、家族の存在がありました。

常に彼女を守り、伴走し、彼女のそばにいること、一緒に祝うこと、転んでも立ち上がれるように助けることが、兄としての私の役割です。この絆は、とても言葉では表せません。私の動力源は、マリアナがアスリートとしてだけでなく、人間としてもいかに素晴らしいかを全世界の人々に知ってもらい、評価してもらうことです。

自分の情熱を見つけたパホンは、5歳で初めて大陸選手権を制し、わずか9歳で初めて世界選手権を制します。

パホンが始めた頃は、サイクリングは主に男性のスポーツと考えられていました。幼い頃から、自分より年上の男の子たちと競争することを強いられた彼女。しかし、誰も彼女を止めることはできませんでした。彼女の決意は、自分を奮い立たせ、幼い頃から様々な大会で成功を収め続け、自分の地位を確固たるものにしたのです。

現在31歳の彼女。この種目における先駆者として、コロンビアで最も影響力のある女性の一人として、今でも歴史に名を刻み続けています。

Mariana Pajon in her bmx bike

常に自分の可能性を信じてきたパホン。社会に良い影響を与え、世界に自分の痕跡を残すという目標に近づくため、彼女はペダルを踏み続けます。

コロンビアで唯一のオリンピックチャンピオンであり、女子BMXのオリンピック3連覇メダリスト。彼女はその他にも、18の世界選手権を制覇し、数え切れないほどの賞を受賞しています。

なかでも重要なのは、

  • 2012年ロンドンオリンピック、2016年リオデジャネイロオリンピックで金メダル受賞
  • 東京2020オリンピックで銀メダル
  • 2011年グアダラハラ大会、2019年リマ大会パンアメリカン大会金メダル受賞
  • BMX世界選手権18回優勝(9回はメダルとUCIレインボージャージ付き)
  • 南米大会金メダル5個
  • UCI BMXスーパークロス ワールドカップで金メダル13個獲得
  • ヴェローナ2017 BMXヨーロッパラウンドで金メダル1個獲得
  • UCI BMXスーパークロス ワールドカップ大会 2013年、2015年、2021年大会 優勝
  • 2015年、2019年の国体で金メダル4個獲得
  • USナショナルチャンピオン4回

私には、幼い頃からしている、"勝利の儀式 "みたいなものがあります。力強い言葉を自分に投げかけ、ネガティブな思考を打ち消すようにすることです。毎回違う色の靴下と手袋をして、勝負に出る直前に、「最高のレースになる」と、自分に言い聞かせるんです。

パホンのこの旅路は、決して楽なものではありませんでした。努力、涙、そして様々な怪我を経験してきた彼女。鎖骨の骨折、15カ所以上の骨折、靭帯の断裂、腱の炎症など、度々の負傷を乗り越えてきました。しかし、転ぶたびに立ち上がり、夢を実現するためにペダルを踏み続ける彼女は、今、より強く輝いています。

Mariana Pajon from colombia in action

ギネス世界記録をいただけるのは、夢みたいです。クリスマスや誕生日、特別な日のプレゼントには、よくギネスブックが欲しいとねだりました。ページの上の、素晴らしい人々や才能に、幼い目を輝かせました。記録をもらうことは、長年の努力と、大きな夢を見続けることを諦めなかった結果だと思います。

才能あるアスリートであると同時に、パホンは、コロンビアの子どもたちが、自分の国を信じ、夢を叶えられるように、スポーツ(特にBMX)に参加する機会を提供する、Pedaleando Por Un Sueño(『夢のためのペダリング』)という財団を設立しました。

マリアナ・パホン選手の功績は、オリンピック選手としての卓越した活躍が認められ、2023年のギネス世界記録の本のラテンアメリカ版に掲載されています。

Mariana Pajon from colombia with gwr book and certificate

パホン選手、おめでとうございます!そして、ようこそ、ギネスワールドレコーズファミリーへ。