オーストリアのアスリート、Elias Schwärzler 選手が、オートバイにけん引されたマウンテンバイクに乗り、時速272.934 km/hを記録。ギネス世界記録「けん引された最速の自転車｜fastest towed bicycle」を達成しました。
プロのマウンテンバイク選手であるEliasさん。自身の YouTube チャンネルでは驚きのスタントを披露しています。
そんな彼が設定したゴールが「自転車界最速の男」になること。
そこで今回の記録挑戦では、目標速度を 300 km/hに設定したのです。
この話をEliasさんが両親にすると、あまり肯定的ではなかったそう。
「当初の反応は、いや、それは絶対にやらないでおこう、でした」とEliasさんは振り返りました。
この記録に認定されるには、改造がされていない標準仕様のマウンテンバイクを使う必要がありました。
通常ではありえない速度にタイヤが耐えられるかを確認するため、Eliasさんはテスト用のスタンドも作りました。
記録挑戦の会場は、ドイツツーリングカー選手権も開催されるユーロスピードウェイ・ラウジッツ。目標速度に到達するために、レースバイクがEliasさんの乗るマウンテンバイクをけん引しました。
走行中特に大変なのが「風」。自転車には風をさえぎるものがないので、高速度で当たりつける風を体で受け止める必要があります。
その影響で前方が見えにくくなり、風に負けないように体のポジションを移動させていたとEliasさんは言います。
「自転車でスクワットをしなければいけません。ハンドルをコントロールするのもあの速度では非常に難しいです」
天候の影響もあり、目標だった300 km/hに到達することはできませんでしたが、世界記録は無事達成となりました。
私はスピード狂で、より速く進み、限界を突破していきたい。自分を磨いて、恐怖と直面して乗り越えるのが好きなのです。けん引された自転車で最速記録を出すのは大きな夢だったので、全てがうまくいってギネス世界記録を達成することができて、誇りに思っています。
しかしEliasさんは、自身が当初に設定した目標速度を諦めてはいません。彼をその速度までけん引してくれるより強い乗り物を、すでに探し始めているそうです。
