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2019年11月14日は『ギネス世界記録の日』。この日は2004年、書籍「ギネス世界記録」が世界で最も売れている年刊本になった事を記念に設定した日です。「世界一を目指し、挑戦する人々を応援し、讃えよう!」という想いが込められており、人それぞれが持つ可能性にスポットライトを当て、『世界一』を通じて人々が繋がるきっかけを作るのが目的です。世界中で記録挑戦が行われ、世界一を目指す人々の刺激となるイベントが開催されます。

日本オフィスでは、大昭和紙工産業の田中様をお招きし、記録挑戦に至った経緯や達成後の反響などについて伺いました。

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ーーどのようなギネス世界記録をお持ちですか?

「最も高額なフェイシャル箱ティッシュ」という記録と、「一分間で箱から引き出されたフェイシャルティッシュの最多枚数」という記録を同日に達成しました。

ーーギネス世界記録にチャレンジした理由や目的は何でしたか?

ギネスって取れたらすごいよね、おもしろいよね、という単純な考えからスタートしました。私がいた部署は、社長を含む3人で運営していましたが、部署長が社長なので決定するのは早かったです。元々、大昭和紙工産業はB2B、つまり企業向けの商品を扱う会社です。その中で「振り切って変わったものを作る」という話があがり、1万円の箱ティッシュとして十二単を販売し始めました。そうしたら、予想していたよりも売れたんです。そんな商品を、世界一高額な箱ティッシュとして認定してもらえるのではないかと考えるようになりました。

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我々の所属する紙業界は少し保守的なのかもしれません。しかし、私たち大昭和紙工産業はその保守的な空気を一新すべく、新しい事をやる部署として、そしてうちの社長が言う「世間をざらつかせる」事をするため、私がいる部署が立ち上がったんです。マーケティング部署自体、2、3年前にスタートしたばかりでしたが、そういった背景の中、今回の記録に挑戦しました。

B2Bのビジネスなので、大きな広告費を出す事も難しく、通常は展示会ぐらいしかやっていません。プロモーションは自社HPをリニューアルしたり、リリース出したりするぐらいです。そういった状況の中、営業しやすいようにブランド認知を高めるのが大きな目的でした。

しかし「おもしろくないとお金をかける意味がない」、「事実認定だけではおもしろくないかも?」という話になりました。この挑戦のPRに使う費用がなく、企画から全てのプロセスを自前で行っている過程で「ティッシュぶちまけてみる?」、「引き抜いたら見てる人がおもしろいじゃん?」といったノリで、商品の良さを多くの人に知ってもらうためのアイディアを出し、ギネスワールドレコーズジャパンの担当者とも相談しながら、記録を決めていきました。

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ーー挑戦中にはどういったハードルがありましたか?

問合せから挑戦まで、トータルで8か月ぐらいかかりました。特に審査書類を集めるのが大変で、ルールを理解してそれに沿って証明していくのは難しかったです。第三者を探して証人を立てたりタイムキーパーを集めるのも、とても難航しました。会場を抑えたり、設営したり、会全体の企画を考える事も初めての事で、予算がない中それら全てを限られた人数でやるのも大変でした。

ーーそれぞれの記録達成後、どのように世間にそのニュースを伝えられましたか?

当日のメディアの呼び込みがこんなに大変だとは知りませんでした。リリースを打ったり、その後メディアに足を運んでフォローアップもしました。ギネス世界記録の挑戦は注目が集まると言われていましたが、前日までテレビの取材の確約が取れず、タレントさんも呼んでいたため「どうしよう」と……。しかし前日の昼過ぎになって急遽、ものすごい量の依頼がきたんです。ほぼ全てのキー局の方にお越しいただき、当日の会場は入りきらないぐらいになりました。

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その後、テレビ番組でピックアップされ、全国放送の朝のニュース番組でも非公式挑戦が行われました。認定式の際にティッシュ引き抜きで記録挑戦をしていただいた高橋真麻さんがレギュラーメンバーとして出演されていて、TV局から私達の方に「記録挑戦をして、記録を超えたが認定されるか」という旨の連絡が来ました。その時「そんな簡単にはいきませんよ」と説明し、ギネスワールドレコーズジャパンに事情を伝えて、結果正式にお盆にテレビで挑戦し直してもらう事ができ、その時も十二単が使われました。

反響はとても大きく、問い合わせも増えました。十二単は通常1日ひとつ売れると良いぐらいなのですが、ギネス世界記録達成を記念して売り出した限定バージョン(200個限定)はすぐに売り切れました。そしてホームページの訪問者数が劇的に増えました。通常はB2B商品を売っているECサイトですが、十二単など、個人が買えるものの売り上げが伸びる結果となりました。

ーーこれから世界一への挑戦をお考えの団体・企業様に、メッセージやアドバイスをいただけますか?

「是非挑戦を悩まれてるなら、チャレンジしてみてください」と言いたいです。新しい可能性に繋げていく楽しさ、開放感、充実感をとても感じます。挑戦日の最後の写真撮影では、社員達もはしゃいでいました。また、ギネスワールドレコーズの担当者と話すのが楽しかったです。最初はなんて連絡して良いかわからない状態で連絡して、電話で話したらとてもフレンドリーで親身で、ギネス世界記録のイメージががらりと変わりました。また、他のギネス世界記録挑戦者の挑戦に参加したりして、挑戦者のコミュニティを作っていくのもおもしろいと思いますよ。私達も実は、来年おもしろい記録にまた挑戦しようと考えているんです。