ギネス世界記録を活用した、6ステップの製品プロモーション

自分たちの製品がうまく軌道に乗るかどうか。その明暗を分けるのは製品そのものではなく、実は戦略によるところが大きいです。製品にこだわりすぎると、発展的なアイデアは生まれにくいものです。たとえば、iPhoneは、スティーブ・ジョブズの戦略的で巧みな演出がなければ、時代を代表するブランドにはならなかったかもしれません。戦略と華やかさ。そのバランスが崩れてしまうと、どんなに優れた製品でも順風満帆なスタートを切れません。あなたがギネス世界記録を活用して大きなプロジェクトにたずさわる時は、ぜひ6つのステップを参考にしてみてください。

1. 戦略を綿密に練る

戦略がないことは、失敗することとイコールです。ギネス世界記録の挑戦の前に、段階的にプロジェクトの計画をまとめることはとても重要です。戦略があると物事を順調に進められるだけでなく、全体を俯瞰する「鳥の目」と、見落としがないか細かいところに気づく「虫の目」でプロジェクトを見つめ直すことができます。新たな気づきを発見しながら進めることが、非常に大切なのです。

2. ターゲットを知る

ギネス世界記録への挑戦を成功させる秘訣は、マルチチャネル・プロモーションの手法を用いることにあります。Paid Media、Earned Media、Shared Media、Owned Mediaを適切に組み合わせることで、イベント前、イベント中、イベント後のブランド認知を促進することができます。どのようなメディアを使っているのか?一日のうちで最もネットにアクセスしているのは何時なのか?など、視聴者のプロフィールを知ることで、より適切な戦略を立てることができます。たとえば、ボルボ・グループ・ノースアメリカボルボ・グループ・ノースアメリカは、3歳の男の子が超大型のおもちゃ箱を開けて新しいボルボ・トラックを見せる「最大の箱開け|Largest object unboxed」の動画を公開し、2週間で2500万回以上再生され、ブランドのバイラル動画を調査している会社Ad Ageの2017年7月25日のバイラルビデオチャートで3位を獲得しました。

3. 期待感をつくる

いかに観客が質問したり、参加したりするきっかけをつくれるか。観客の興味を引くことはとても重要です。たとえば、フィジーの国営航空会社がフィジーエアウェイズに生まれ変わった時に実施した、ニュージーランドの5組のカップルに空での結婚式「最高高度の飛行機上での結婚式| Highest altitude wedding on an aircraft」とフィジーでのハネムーンをプレゼントする企画には、400件以上の応募がありました。製品やサービスの認知度を高めるために、必ず宣伝をする必要がありますが、発売前にすべての情報を開示すると人々は興味を失ってしまいます。ティザーと本番で公開する情報を整理して、人々の興味を惹きつけることが重要です。

4. イベント化する

自分たちの製品にふさわしい宣伝がメディアで取り上げられるよう、大々的にイベントを開催しましょう。単なる宣伝ではなく、ニュースとして消費者に伝わるように、ギネス世界記録に挑戦して、人々の話題を集めるのもひとつの方法です。たとえば、ジャガーのE-PACEは、重力に逆らってジェームズ・ボンドのスタントを再現した「量産車で達成したバレルロール最長距離|Furthest barrel roll in a production vehicle」を披露しています。このバレルロールの動画は、PRリーチで測定するとジャガー史上最も成功したキャンペーンとなり、最初の1週間で550万回以上再生、460以上のニュースに取り上げられました。
※バレルロール:回転しながら高速でジャンプするアクロバット走行のこと。

5. インフルエンサーを活用する

ファンに製品を提供するインフルエンサーマーケティングは、口コミを波及させる効果的な方法として大きな注目を集めています。この手法はコモディティ化する市場のなかで差別化を図るためにも有効です。インフルエンサーを選定して発表会に招待したり、事前に製品を試用してもらうなど、ギネス世界記録の挑戦のタイミングにあわせて製品の人気が口コミで広がる土台をつくっておくことが重要です。

6. 話題の勢いを持続させる

イベントは、あくまでもスタート地点に過ぎません。プロモーションは常に現在進行形です。製品の話題が絶えないように維持し、勢いを加速させるための継続的なアクティベーションが重要となります。そのためには、ギネス世界記録の挑戦当日をライブ配信するだけでなく、準備を含めたストーリーを動画にして後日コンテンツとして配信したり、製品パッケージやウェブサイトでアピールし続けたり、また翌年に記録更新のイベントを行うなど、「広げる」の後の「続ける」コミュニケーションを心がけてください。

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