福井県大野市で誕生したギネス世界記録は、特産品でもある鯖、それも焼き鯖を活用した記録です。その記録名は、「Largest Sushi Mosaic 最大の寿司モザイク」という記録になります。半夏生さば(はげっしょさば)で知られる福井県が成し遂げた世界一、さて、どんな記録でしょうか?


2015年、福井県大野市で新しいギネス世界記録が誕生しました。
この大野市は、越前にある名水の街として知られています。


そして、なんと言っても、ここ福井市は、
鯖が美味しいことで知られています。

土地では、鯖の丸焼きを食べる
「半夏生さば(はげっしょさば)」
と呼ばれる風習があるほどです。

さて、鯖と言えば、すぐに思い浮かぶのが、
鯖寿しですね。

そして、今回、この土地で活動を行っている
大野青年商工会議所青年部が企画をしたのが
ギネス世界記録への挑戦だったのです。

記録は、焼き鯖寿しを並べ尽くして、
巨大なモザイク画を描くということでした。

ギネス世界記録が挑戦した記録名は、
Largest sushi mosaic (最大の寿司モザイク)

です。

こちら、どういう記録かというと、
モザイク画の表面積に基づいて測定される記録です。

寿しというと、日本の独壇場というイメージがあるかもしれません。
しかし、ギネス世界記録の事実においては、全くそんなことはないのです。

むしろ、この記録には、世界中の多くの国が参加し、
モザイクアートを大勢で楽しみながら、
世界一を目指してきた歴史があります。

2007年には、ポーランドのワルシャワで
2008年には、インドのムンバイで
2010年には、中国の上海で
2011年には、北欧はノルウェーのボードー
2013年には、またしても同国ノルウェーのベルゲン
2014年には、中国の香港、そしてポーランドのワルシャワ


という具合に栄冠は、
それは次から次へと
受け渡されてきた歴史なのです。

さて、

ここでひとつ気がつくことがあります。

なんと、世界中で、寿しモザイクの記録が愛されているということ
日本の文化が海を超えて、世界に広がっているということは、
素晴らしいことだと思うのですが、
肝心の「日本」が一度も、この頂点に立っていないということなのですね。

ですから、今回の大野市の挑戦は、
「日本のお株を奪還する」という見方さえ出来てしまうような
そんな歴史に残る記録挑戦になるわけです。

そして、この記録の舞台となったのは、
越前おおのまちなか交流センター、
ここには、老若男女約200名が集い、
記録達成のための作業を積重ねることになります。

しかし、想像にかたくないのは、
これだけ幾度も記録が塗り替えられているということは、
記録のレベルが必然的にあがってしまっているということでもあるわけですね。 


最後にワルシャワで達せられた記録は、
40.78㎡という数字ですから、
これを小さな小さな寿しでつくろうと思ったら、
どれだけの数が必要になるのか?
想像しただけでも、お腹いっぱいになってしまいますね。

さて、では、この場に集った、大野市の皆さんが目指したのは、
どのくらいの大きさだったでしょう?

そうです、41.99㎡という面積です。
さすがに、大幅な塗替えということは目指しませんでしたが、
それでも、これだけのサイズを形にするのは、
生半可なことではありません。

そして、寿し自体の数はというと、
なんと、25,823貫にものぼったのでした。

約200人の参加者が、細かい作業に精魂を込めて、
数時間の時が流れて、
そして、ついに焼き鯖寿しでつくった巨大モザイク画は、
完成となったのでした。 


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世界一になれるか? その緊張の言葉が、

舞マクミランから 

「ギネス世界記録達成です。おめでとうございます! 」
と発っせられると、その場にいた人たちの間には、
パッと明るい空気が包まれて、
微笑みが広がりました。

この記録が、日本で初めて獲られたというのは、
本当に嬉しいことですね。

[ 編集部 スズ ]


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