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スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが「最年少のタイム誌パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)|Youngest “Time Person of the Year”」を更新しました。 米タイム誌 2019年12/23・12/30号 の表紙にトゥーンベリさんの写真が掲載された時点で、彼女の年齢は16歳354日となります。 

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タイム誌「今年の人」は、「良くも悪くもその年に最も影響を及ぼした」人などを選出するというもので、1927年から行われています。以前は「今年の男性」、「今年の女性」に区別されていましたが、1999年から「今年の人」に統一されました。

1927年に史上初の「今年の人」に選ばれたチャールズ・リンドバーグさん

トゥーンベリさんが話題になったのは2018年8月、自国スウェーデンの政府に二酸化炭素排出を削減するなどの環境問題対策を強化する事を求めたのがきっかけでした。 これを見た世界中の若者たちが、学校で温暖化を懸念する抗議活動 #FridaysForFuture を広めていったのです。 

2019年、トゥーンベリさんは政治家と会談を重ね、9月には国連気候行動サミットで演説を行いました。さらにはノーベル平和賞の候補にも選ばれ話題になりました。  

グレタ・トゥーンベリさん(COP25にて)

トゥーンベリさんはその他にも約580万円相当の賞金が出る北欧理事会の環境賞の受賞を「気候変動運動にもう賞はいらない。政治家や権力のある人たちが科学に耳を傾ける事」だとし北欧における一人当たりのエコロジカル・フットプリントの問題を指摘したうえで辞退しました。 しかしタイム誌の「今年の人」に関しては、世界中の気候活動家を代表するという意味合いで受賞を受け入れたそうです。 

ドナルド・トランプ米大統領

タイム誌「今年の人」のその他の入選者は、アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプさん、アメリカ合衆国下院議長のナンシー・ペロシさん、香港でのデモ参加者、ドナルド・トランプさんとウクライナ論争の内部告発者でした。 

トゥーンベリさんの前に「今年の人」最年少記録を保持していたのは、1927年5月20-21日に「史上初の大西洋単独無着陸飛行|First solo transatlantic flight」を達成させたチャールズ・リンドバーグさんで、「今年の人」に選ばれた時の年齢は25歳332日でした。ちなみにタイム誌が「今年の人」をはじめた記念すべき第1回目で選ばれたため「史上初のタイム誌パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)|First "Time Person of the Year"」でもあります。

西ドイツの初代連邦首相のコンラート・アデナウアーさん

一方で「最高齢のタイム誌パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人)|Oldest “Time Person of the Year”」は、西ドイツの初代連邦首相のコンラート・アデナウアーさんで、1953年の「今年の人に」、77歳364日で選出されました。 

「今年の人」に選ばれるのは、人物だけではありません。1982年にはパーソナルコンピューターが、1988年には地球が「今年の人」に選出されています。

Header and thumbnail image credits: Shutterstock; Time