カナダの発明家集団が、「世界初の伸縮可能なプロト・ライトセーバー|first retractable proto-lightsaber」をつくり、スター・ウォーズファンの夢を叶えました。
ハックスミス・インダストリーズの創業者で、YouTubeでは「ザ・ハックスミス」として知られるジェームス・ホブソンさん。自身が大好きな映画の1つであるスター・ウォーズにトリビュートを贈るため、本物のライトセーバーをつくろうと考えました。仲間の発明家、ボグダン・マリノフスキーさんの力を借り、それを叶えました。
セーバーのデザインは、ジェダイたちが使っていたものを模写していて、それはプロパンガスと酸素ガスのタンクにつながっています。これらが高い温度を発し、プラズマビームをつくるのだとか。
作動すると、ビームの温度は2,204 °C に達するので、ありとあらゆるものを貫通することができます。また、熱気に塩類を注ぐことによって、ビームの色を変えることも可能です。
見事ギネス世界記録となったこのライトセーバーですが、そもそもジェームスさんはなぜこれをつくろうと思ったのでしょうか?ジェームスさんによると、フィクションを現実にすることが彼のミッションで、創業した会社もそのミッションが土台となっているそうです。
ジェームスさんはもともと商品開発者でしたが、早々とその仕事を辞め、想像の世界やサイエンスフィクションの産物をリアルな装置にすることをライフワークにしました。
彼の動画シリーズ「Make It Real」では他にも、スパイダーマンのウォール・クライマーや、ワンダーウーマンの投げ縄、ウルヴァリンの爪など、ジェームスさんの発明品を紹介しています。
ジェームスさんによると、彼のプロジェクトは小説『2001年宇宙の旅』の作者、アーサー・C・クラーク氏による法則から影響されていると言います。
クラークの三法則によると:
- 高名だが年配の科学者が「可能である」と言った場合、その主張はほぼ正しい。不可能であると言った場合、その主張はまず間違っている。
- 可能性の限界を発見する唯一の方法は、その限界を少しだけ「不可能」の域に超えるまで挑戦することである。
- 十分に発達した全ての科学技術は、魔法との判別が不可能である。
これらの法則を踏まえて考えると、ジェームスさんが驚異的な発明を連発してきた理由が垣間見えます。
実際、ジェームスさんのYouTubeを観た多くの若者は刺激を受け、エンジニアリングやSTEM研究を志すようになっています。
ジェームスさんは今度、どのような発明を世に出すのか……これからも目が離せません。