longest horns on a yak with their owner and certificate

ギネスワールドレコーズが毎年出版する書籍では、必ず動物にまつわる驚きのギネス世界記録を紹介しています。

2020年11月18日に発売されるギネス世界記録2021(日本語版)も例外ではありません。ここではその1つをご紹介します。

それはアメリカ、ミネソタ州に住むヤクのJerichoくん。彼の角の長さはなんと左右合計で346.4 cmもあるんです! 

ギネス世界記録「最も長い角を持つヤク|longest horns on a yak」を持つJerichoくんは2014年、メロディー・スミスさんとヒュー・スミスさんの家にやってきました。ヤクの飼育業から退職する知り合いから譲り受けたそうです。

その知り合いは、スミス家はJerichoにとって幸せで愛情のあふれる環境を作ってくれるだろうと考えたのです。

約45頭のヤクをはじめ、馬や豚などあらゆる動物を飼っているスミス家でしたので、Jerichoにとっても良い環境であることは間違いなかったようです。

jericho-the-yak-with-owner-melodee-smith-in-front-of-barn

スミス家の農場にやってきてから数週間で、メロディーさんはJerichoくんの特別さに気づいたそうです。

「Jerichoは私たちが知っている中で最も優しい動物でした。穏やかで愛情に満ちていて、かつ高貴な雰囲気を持っていたので、他のヤクも一目置いていました」

しかしメロディーさんが気づいたのはJerichoくんの性格だけではありませんでした。ヤクとの生活に慣れ親しんでいたメロディーさんは、Jerichoくんの角に注目しました。

Jerichoの角は特別だとすぐわかりました。あのサイズに近づくヤクを見たことはありません。角がJericho自身の体を傷つけないように気を付けました。角の先端が首元に摩擦をかけないように、角にテープを巻いてあげたりしました。

メロディーさんは、Jerichoくんの角が記録なのであればそれが認識されるべきだと感じ、ギネス世界記録のウェブサイトから申請をしました。

jericho-the-yak-showing-off-his-horns 

審査を行ったところ、角の長さはどのヤクにも勝るものだということが確認されたのです。

公式にギネス世界記録に認定されたJerichoくんは、餌をもぐもぐしたり泥で遊んだりして楽しんでいたそうです。そしてヤクはチベットから来た動物のため、お祝いに2,000人のチベット人や僧侶が集まったそうです。

記録達成と、今年の書籍に掲載されるというニュースを聞いた友人や家族は、大いに喜んだとか!

jericho-the-bull-with-his-big-horns-in-a-field

Jerichoくんは残念ながら去年の12月、自然死で亡くなってしまいました。しかし彼の功績は、今なお世界記録として刻まれています。そしてメロディーさんとヒューさんも、彼らの農家で起きた記録的な出来事を、今でも誇りに感じているそうです。