Darine Barbar while attempting longest Samsons chair static wall sit

「ウォールシット」は、主に太ももを鍛えるエクササイズ。自宅でもできますが、座るようなポジションを維持し続けるのはかなり難しいです。

そんな中、アラブ首長国連邦(UAE)在住のダリーン・バーバーさんは、ウォールシットを2分8秒24の間維持をし続け、ギネス世界記録を達成しました。

この記録は、ギネスワールドレコーズの障がい者カテゴリー開設に向けて作られたもの。ダリーンさんは左脚を切断している(LA1)ため、達成した記録タイトルは「ウォールシットをした最長時間(女性)- LA1|longest Samson's chair/static wall sit (female) - LA1」となります。 

ダリーンさんは「私は15歳のときに骨肉腫で脚を失いました。そして2013年に切断部分の左腰を損傷してしまい、2つのねじを入れる必要がありました」と自身の状況を説明しました。

しかし回復のためにジムに通うようになったダリーンさんは、次第にスポーツ・フィットネスへの情熱がわくようになったと言います。 

「腰を損傷した2013年、ジムに通うようになりました。そうすると日に日に情熱がわいてきて、自分はエクササイズでどこまでできるのか、ハードルを乗り越えられるのかを実感するようになりました。」

Collage images of Darine Barbar

ダリーンさんは、彼女と同じように脚を失ったカナダのアスリート兼がん研究アクティビストのテリー・フォックスさんにインスピレーションを受けているそう。

「彼のストーリーにインスピレーションを受けて、SNSでの投稿を始め、自分の人生やフィットネスについてシェアしています。投稿を通じて、障がい者も受け入れる社会(特にスポーツにおいて)についての認知を深めようと思っています。そして、ハードルがあってもやれることがあって、成功することができることを伝えています。」

ギネス世界記録の挑戦日を6月4日に設定したのにも、ダリーンさんにとっては重要な意味がありました。 

Dareen Barbar after her wall sit attempt

「私が脚を失ったのが1993年の6月だったのです。それから28年後、同じ月にギネス世界記録に挑戦したのです。」

障がいは不可能を可能にするような特別な能力で、人生においての本当の障がいは悪い態度と考え方です。私は常に、それを証明する方法を考えています。ギネス世界記録の書籍を読んできた私は、まさかいつか常識を覆してきた記録保持者の1人になるとは思ってもいませんでした。

結婚し2人の子どもを持つダリーンさん。今後も多くの人が個人のゴールや体力的なゴールを達成するよう促していきたいと考えているそうです。「何かを成し遂げることはやりがいのあることです。計画してトレーニングして狙っていきましょう。」

Darine Barbar posing with the Guinness World Records certificate