19歳のパイロット 女性最年少で単独世界一周飛行を達成

ベルギーのザラ・ラザフォードさんが、19歳199日でソロ飛行世界一周を達成し、ギネス世界記録「ソロ飛行で世界一周をした最年少(女性)|Youngest person to circumnavigate the world by aircraft solo (female)」を更新しました。
ブリュッセル出身の10代のパイロットは、夢を追いかけるために驚くほどの努力を重ね、2022年1月20日(木)に地球一周を成し遂げました。
この挑戦で、ザラさんは「マイクロライト(超軽量動力機)による単独世界一周の最年少記録 | Youngest person to circumnavigate the world solo by microlight」も更新しました。
2021年8月18日、ザラさんは小さな飛行機で単独世界一周のミッションに出発しました。
この遠征を通じて、ザラさんはSTEM関連ビジネスのメディア認知度を高めることを目指し、科学、技術、工学、数学、そして航空分野におけるジ男女格差の縮小に貢献したいと願っています。
私の世界一周旅行を通じて、他の女の子たちにも飛行機に乗り始めたり、STEM関連の職業に就いたりすることを奨励したいと思っています。商業パイロットの5%、コンピューター科学者の15%しか女性がいません。これらは素晴らしい機会のある素晴らしいキャリアであることを考えると、これは極めて低い数字です - ザラ・ラザフォードさんのホームページにて
さらにザラさんは、ホリー・ブランソンとリチャード・ブランソンの目に留まり、ブランソンは自身の会社であるヴァージン・グループを通じてこの旅のスポンサーになることを決めました。
リチャード・ブランソンは、彼女が旅の途中でコロンビアに向けて出発する前にザラに会いました。
「彼女の旅路がいかに勇壮であるか、すべての若者に夢を追い、STEM分野のキャリアがいかに刺激的であるかを理解してもらうことがいかに重要であるかをいくら強調してもしきれません」とヴァージン・グループの創設者は自身のブログで書いています。
ザラさんのルートは5大陸52カ国にまたがり、さまざまな場所に立ち寄り、周航に耐えられるよう特別に準備された航空機が使用されました。
彼女の旅はベルギーから始まり、西に向かいました。
最初のルートで、彼女はイギリス、アイスランド、グリーンランド、カナダ、アメリカ、ラテンアメリカ、コロンビアの上空を飛行しました。その後、北へ向かいました。
帰路は、アラスカ、ロシア、韓国、インドネシア、インド、中東の上空を飛行し、6ヵ月の長い旅の後、ヨーロッパのベルギーに降り立ちました。
全行程を通じて、ザラさんは夜間の飛行を許可されていませんでした。
19歳のパイロットは、大きな困難と天候の乱れに直面し、天候の良い時期を待つ間、ロシアに1週間滞在することを余儀なくされました。
しかし、彼女はこの機会を利用して、自分の旅や道中で出会った人々を記録し、より多くの女の子にSTEM分野のキャリアを追求することを奨励する挑戦をしたのです。
そのために欠かせないのが、シャークエアロと呼ばれる高性能かつ革新的な機体です。
このヨーロッパ製の2人乗りの超軽量機は、高速クロスカントリー機として設計されました。
時速300kmの巡航速度で、ザラさんは数カ国を高速かつ安定的に移動することができました。
また、緊急時に機体を放棄するための訓練も受け、機体にはパラシュートも装備されていました。
ギネス世界記録のタイトルを獲得することはザラさんにとって大きな功績ですが、それは決して簡単なことではありませんでした。
ザラさんは18歳の時に初めて自分で飛行機を飛ばしましたが、この冒険をやり遂げることはずっと決めていたのです。
「ずっとやりたかったけど、2021年5月にやると決めたの!」
このこの偉業を成し遂げるために、10代の若者は、3カ月間の集中した準備を必要としました。
ザラさんが初めて飛行機に乗ったのは、生後わずか4カ月のときです。
しかし、航空と空への情熱は、彼女の血管の中に流れているようです。彼女は、家族の誰もが飛行機を操縦することができ、全員が彼女の探求にとても協力的だと報告しています。
3歳年下の弟もパイロットの資格を持っています - ザラさん
これまで、「単独世界一周飛行の最年少記録(女性)| Youngest person to circumnavigate the world by aircraft solo (female) 」は、シャエスタ・ウェイズさん(米国)が持っていおり、30歳だった2017年に更新しています。
ザラさんは彼女に会うためにジャクソンビルに立ち寄り、その出会いを自身のInstagramアカウント「@FlyZolo」に記録し、健全な競争と相互支援を呼びかけています。
彼女の成功により、19歳のザラは、「単独世界一周飛行の最年少記録 | Youngest person to circumnavigate by aircraft, solo」のギネス世界記録保持者であるトラビス・ラドローとの年齢差を縮めました。
2021年に18歳だったトラヴィスは単独飛行を成し遂げ、記録のタイトルを手に入れました。
彼女がさらなる記録に挑戦するかどうかはまだわかりませんが、我々はザラが今後どのような旅を成功させるのか、楽しみにしています。