イギリスのケイト・ジェイデンさんが、106日間連続でフルマラソンの距離を走り、ギネス世界記録「フルマラソンの距離を走った最多連続日数｜most consecutive days to run a marathon distance (female)」をタイ記録で達成することに成功しました。
2021年12月31日から2022年4月15日まで毎日膨大な距離を走り続けたケイトさん。当初は世界記録を達成しようとは考えていなかったそうです。
しかし周りからの激励やメディアからの注目を受け、ファンドレイジングをより活性化するために世界記録へ挑むことを決断しました。
ちなみに、ケイトさんより前にこの記録を達成した人はフェイ・カニングハムさんとエマ・ペトリーさんの2人。いずれもケイトさんと同じく、チャリティーの一環としてこの記録に挑みました。
ケイトさんは当初、フルマラソンの距離を100回行うことを予定していました。長距離ランニングを通じて、難民の人道支援や精神面のケアに関連するファンドレイジングや、フードバンクや（衛生品などを求めている人に提供する）衛生バンクにも資金を提供する活動を行おうとしていました。
ケイトさんは自身のインスタグラムで「何人が、いかなる状況でも清潔さと飢えの2択を迫られない世界を求めています」とつづりました。
私は前からより優しい世界と、あらゆる背景を持つ（特に危難にあっている）人々を歓迎する国を求めてきました。亡命希望者や戦争から逃れる人々に対して敵対心を持つ現代の環境ですが、私たちが彼らの立場を経験することなく生きているのは、ただたまたまそういった国に生まれたからだけなのです。
ケイトさんは記録挑戦達成までに、約43,000ポンド（約700万円相当）の資金を集めることに成功しました。
ケイトさんは2011年に初めてフルマラソンを完走して以来、フルマラソンやウルトラマラソンに挑んできました。ちなみに今回の挑戦中、21日目に自己ベスト（3時間34分）をたたき出しています。
挑戦で最も難しかったのは、フルタイムの仕事をしながらマラソンを続けることでした。「8～9時間働いた後に、6時間も走るかもしれないと考えるとへこたれそうになりました。でも自分がなぜこの挑戦をしているのかを考え直すと、モチベーションを取り戻すことができました」
ケイトさんは、無事記録を達成することによって、挑戦をSNSで見守ってくれた人々に感謝を伝えられればと考えているそうです。
106日間で、多くの人が分かりえないほどの変化をとげました。
しかし記録挑戦中のハードルは疲れのみではありませんでした。47日目、ケイトさんは膝に違和感を持ったと言います。達成後にMRIスキャンを行うと、骨折した状態で走り続けていたことが分かり、手術も必要だと言います。
長距離ランニングをすることは今後難しいかもしれないのに、ケイトさんはすでに新たな目標を考えているのだとか！
「もちろんさらに記録挑戦をするつもりです。まずはリハビリをして回復しなければいけませんね！次はバイクかローイングかしら」
ケイトさんの前に"フルマラソン連続完走記録"を達成したのはフェイ・カニングハムさんとエマ・ペトリーさんの2人。パーソナルトレーナーである2人は、そろって106日間、フルマラソンの距離を走り続けました。挑戦を通じて35,115ポンド（約550万円相当）のチャリティーを集めることができたと言います。チャリティー先は運動ニューロン疾患およびガンのサポートをする機関。フェイさんとエマさんは、この連続ランを見た人たちにインスピレーションを与え、それぞれの限界を突破してほしいと考えています。
