24時間懸垂7,079回 豪女性が3年ぶり世界記録更新

オーストラリアのオリビア・ヴィンソンさんが、「24時間で懸垂した最多数（女性）｜most pull ups in 24 hours (female)」を達成しました。なんとその回数は、7,079回！

これによって、前記録保持者（パウラ・ゴルロさん）の4,081を大幅に上回る結果となりました。

抜群の体力の持ち主であるオリビアさんは、次のように語りました。「より大きな挑戦を探していたところ、夫でありコーチでもある人が24時間懸垂を提案したのです。最初は笑ってしまいました。まさか無理だと思ったからです」

「現在の記録が4,081回だと調べてみて、またしても『まさか無理』と思いました。でも、しばらくして計算してみたら、もしかしたらできるかもしれないと思いはじめたのです」

彼女は2024年9月に初回の記録挑戦を行う前に、3か月間のトレーニングを積みました。しかし、半分まで達したところで怪我により、挑戦を一旦断念せざるをえなくなりました。

「約12時間経過したところで、左腕の上腕二頭筋腱を痛めてしまい、その時点で懸垂を1回もできない状態になりました」とオリビアさんは語りました。

彼女は2ヶ月間休養を取り、腱の回復を待ってからトレーニングを再開しました。さらに数か月の懸命な努力と、12時間の予行演習を経て、ついに記録挑戦をする時が来ました。

オリビアさんは45秒ごとに耳元で鳴るタイマーをセットし、各ラウンドで何回行うべきかが分かるよう、回数スケジュールを印刷して隣に掲示しました。

非常に準備万端でしたが、すべてが順調だったわけではありません。

「19時間経過したところで、かなり吐き気を感じ始めました。過度の疲労が原因だったと思います。できる限り対処するしかありませんでした。体が持ちこたえるかどうかが心配でした」

オリビアさんの驚異的な成績は、24時間で平均すると1分間に約5回の懸垂をしたことになります。

そして記録更新は彼女の人生観を変えました。

「最初にこの挑戦を始めた時、本当に自分には不可能だと思っていた数字を達成しました」

「限界を押し広げることには人間として深い意味があると思いますし、世界記録は、人間の可能性を示す非常に具体的な指標を作り出すと思います」