レジェンドの予想力は?ウサイン・ボルトが挑む奇想天外100m走記録当てゲーム

ウサイン・ボルトにギネス世界記録にまつわるスポーツクイズを出してみたら、笑いが止まらなくなってしまいました。
ギネスワールドレコーズは、ウサインを「ICON」に認定しました。そのタイミングで本人と接触することができたので、せっかくだからと、楽しいことをやってみることにしました。
ウサインは驚異的な世界記録をいくつも持っていて、特に有名なのが男子100メートル走(9秒58)です。
書籍『ギネス世界記録』の編集長、クレイグ・グレンデイが、マンチェスターのエドワーディアンホテルでウサインに会って確かめてきました。あなたも彼と"究極の100mクイズ"に挑戦してみませんか?
まず最初に、アイルランドのイーモン・ヒクソンさんによる、男子100メートル這い進み最速記録の映像を見せました。
「膝が死んでるでしょうね」とウサインは映像を見ながら言いました。
クレイグが1分以内だったと伝えると、オリンピックのレジェンドは驚きました。
「1分以内?教えてくれてよかった」と彼は笑いました。
ウサインの予想は48秒でした。
次に、エチオピアのタメル・ゼゲイエさんが前腕用松葉杖での逆立ち100メートル最速記録を達成している映像を見せました。
つまり、松葉杖を使って、逆さまで、脚を頭上に上げた状態です。
ウサインは這い進みよりも遅いと予想して、1分15秒と答えました。
記録は57秒でした。
次は、スペインのクリスチャン・ロベルト・ロペス・ロドリゲスさんが達成した、男子スペースホッパー100メートル最速記録です。
ウサインの予想は25秒。
記録はなんとわずか9秒9。あまりにも外したウサインは苦い顔。
次の映像はウサインを驚かせました。フランスのジョナサン・ベロさんによる全身炎上100メートルスプリント最速記録です。
「7秒くらいだといいんだけど」とウサインは笑いました。と言いながらも、ウサインは16秒と予想しました。
ジョナサンは17秒で完走!
「走りながら燃えたことある?」とグレンディ編集長が編集長らしからぬ問いをウサインに投げかけました。
「ないし、やりたくもない」と彼は答えました。
……ですよね。
クイズの次は、パートナーを背負った100メートル最速記録。これはアメリカのロスとニコール・マカーディ夫妻が破った記録です。
ウサインはロスがニコールをおんぶして走っているのを見て、18秒でやったと予想しました。
記録は19秒23!ウサイン惜しい!
お次は、デンマークのマイケン・シクラウの女子ハイヒール100メートル最速記録。
「速そうに見える」とウサインが言うと、現行記録を頭の中で計算していたようでした。
彼の予想は16秒。さあどうなる?
なんと記録は、たったの13秒5!
履物をかえてみましょう。足ひれ装着の100メートル走の記録の映像をボルトに見てもらいました。
彼の予想は15か16秒。果たして……?
答えは16秒53!
次は人間ではなくロボット。韓国のKAIST動的ロボット制御設計研究所が達成した四足歩行ロボット100メートル走記録です。
ウサインは、後ろを走っている人の速さから、ロボットのスピードを推測しました。彼の回答は10秒。
正解は19秒87。ウサインは首を振って笑いながら「速く見えるのに!」と言いました。
人間に戻ります。四足歩行で100メートル走をしたらどれだけ速いのか?
現行の記録保持者はアメリカのコリン・マクルーアさん。ウサインはコリンさんの走りに関心し、15秒5を予想。実際は……?
15秒6!コンマ1秒の差ですから、ほぼ正解ではないでしょうか。
ここでなんと、クリスチャン・ロベルト・ロペス・ロドリゲスさんが再登場、今度は後ろ向き100メートル走です。
「これは楽勝で13秒でしょ」とウサインは言いました。
記録は13秒17でした。
「あなたより速くできる人を見つけました」とクレイグがウサインに言いました。
「でもちょっと仕掛けが……ジェットスーツが……」
イギリスのリチャード・ブラウニングは、体制御ジェットエンジン搭載スーツでの100メートル最速記録を持っています。
ウサインは映像にすっかり感動して、もう一度見せてと頼みました。
「心では5と言ってるけど、6秒と答えます」とウサインは言いました。
記録は7秒69です。
あなたはどれくらい正解に近かったですか?
クイズの後、グレンディはウサインに15枚のギネス世界記録公式認定証のコレクションを見せました。これらは全部ウサインが獲得したタイトルです。
クレイグは言いました。「ウサイン・ボルトは、私にとってギネス世界記録ICONを象徴する人物です」
「この仕事の大きな喜びは、世界記録を実現した素晴らしい人々に会えることです」
「そして記録タイトルが短いほど、個人的にはよりインパクトを感じてしまいます。『最速の人間』と言えば……そう。ウサイン・ボルトなんです」
金色のICON認定証を贈呈されると、ウサインはそれはとても思い入れを感じると言いました。
「偉大な人たちの一員になれて光栄です。ギネス世界記録に認められるのはいつでも嬉しいことです。何年もあの本に載っていて、ついに全ての認定証をもらえました。家に飾ったらすごく良く見えるでしょうね」
「ICONになれて光栄だ」と語ったウサイン。多くの人々に、ウサインが打ち立てた記録に挑戦するよう勧めました。
その秘訣は「自分のスポーツに専念すること、一生懸命努力すること、道のりが簡単ではないことを理解することです」
「浮き沈みがあるでしょうが、集中していなければなりません。周りに素晴らしいチームの人たちがいて、サポートしてくれることもとても重要です」
「でも最後にものを言うのは、あなた自身の努力です」