複数記録保持者最大の挑戦か Tシャツ125枚重ね着でフルマラソン完走
複数のギネス世界記録を保持するデイビッド・ラッシュさんが、ギネス世界記録「フルマラソンで重ね着したTシャツの最多枚数(男性)|most T-shirts worn during a marathon (male)」を達成しました。
本人も最も難しい挑戦と語るこの記録。デイビッドさんは2022年、「ハーフマラソンで重ね着したTシャツの最多枚数(男性)|most T-shirts worn during a half marathon (male)」を111枚で達成しています。当時の挑戦では、わきの下には222枚分の生地が食い込み、肩が外れたそう。
しかしその記録が他者に抜かれてしまったため、2023年に再挑戦。しかし、114枚の重ね着をした結果、首の血流が悪くなり、スタートライン前で気絶寸前。挑戦を断念しました。
2025年には137枚の重ね着でハーフマラソンを完走させ、無事記録を奪還することに成功しました。

ではデイビッドさんはなぜフルマラソンに挑もうとしたのでしょうか。それは「あと21キロくらいいけるだろう」とのこと。しかしそれは机上の空論のようでした。
「いろいろな記録挑戦で過酷なことを経験してきました。ジャグリングを13時間続けたり、草刈り機やチェーンソーをあごにバランスさせたり、ジャグリングしながら46キロ走ったり階段を1万段登ったりしてきました」
「でも今回の記録はそれらとは全く違う生き物で、私だけではなくチームの全力が必要でした」

練習では125枚のTシャツを重ね着することはできませんでしたが、何枚かのTシャツ、ジャンパー、ジャケット、フリースを重ね着して、ウエイトを乗せたリュックを背負ってトレーニングを重ねました。
挑戦日当日、まずはTシャツの重ね着をするところから始めます。それにかかった時間はなんと30分。その姿を「芋の形になる」と皮肉ったデイビッドさん。マラソン開催地が「ポテトの州」としても知られるアイダホ州で行われたのはたまたまでしょうか。巨大なポテト像を見つけたデイビッドさんは、欠かさずその前で記念撮影をしました。

当日の気温は予想より高く、1キロ地点で過酷さを感じていたというデイビッドさん。氷と水で体温管理を行い、伴走するチームメンバーが体をスプレーしたり水分補給の手伝いをしたりしました。
それでも熱中症の恐れが出るほどの深部体温を実感し、手も腫れ、激しい腰痛も感じたそう。
「ギブアップするために何年ものトレーニングを重ねてきたわけじゃないと言い聞かせました。命にかかわることがあればいつでもやめられると思いながら、よろよろながらに進み続けました」
しかしなぜここまで過酷な挑戦を続けるのか?デイビッドさんは答えます。
「私はSTEM教育をここ15年間推進し続けてきました。工学や科学でつまづく学生たちは「私にはできない」と言います。しかし自分を信じて打ち込めば、初めはうまくいかなくても、大体のことは身に付くんです」
それを体現するために、記録に挑戦し続けているのですね。
家族に見守られ、5時間54分50秒でフィニッシュラインをまたいだデイビッドさん。またしても記録に名を刻むことに成功しました。本当に、おめでとうございます!