ジェーンとターザン
グドールは幼少期から自然に興味を持っていた。子どものころに持っていたおもちゃはテディベア……ではなく、ジュビリーという名前のチンパンジーのおもちゃだったそうだ。
愛読書は「ドリトル先生」や「ジャングル・ブック」、「ターザン」など。そしてわずか10歳で、"アフリカに行って小説で読んだ野生動物を自分の目で見る"という目標をたてた。
そんな彼女の志に対し、周囲の反応は決してポジティブではなかった。「みんな笑いましたよ。第二次世界大戦の真っ最中だったし、アフリカは遠い場所。家族はお金がなかったし、私は女の子でしたから!」とグドールは振り返った。しかし、彼女には応援してくれる人が1人いた。それは彼女の母だった。本当に欲しいものがあるなら、努力して、チャンスをいかして、決して諦めてはいけない--グドールの母はそう助言した。