書籍『 ギネス世界記録 2017 』掲載!

※当エントリーは、発行時点の情報です

ギネス世界記録には、様々な記録がありますが、今回紹介する記録は、玉ねぎ(タマネギ)を用いて挑まれる記録になります。一体、挑戦者は、「玉ねぎ」でどんな限界に挑戦しようとしているのでしょうか。


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玉ねぎで挑む世界の頂点?

この挑戦が行われたのは、2015年10月31日のショッピングモールの「なんばカーニバルモール」のイベントにおいてでした。もちろん、御存知の通り、難波といえば、大阪ですね。この記録への挑戦が行われることになったのは、南海電鉄が自分たちの路線沿線の魅力を外にアピールしたいと考えてのこと、だそう。しかし、なぜ玉ねぎなの? それは大阪の泉州という土地の名産が、玉ねぎだからだそうで、もちろん南海電鉄が縁深いことは言うまでもありません。 つまり、地域おこしにもなっているし、会社のPRにもなっているし、町の人たちにとっては楽しいイベントにもなっているという、「たかが玉ねぎ」と言えども、そんな3つの側面を持った記録挑戦だったのですね。

玉ねぎで挑むことに決めた彼らが選んだ記録、そのタイトルは、「1分間に最も多く皮をむいてスライスしたタマネギの量(Most onions peeled and sliced in one minute)」というものでした。この記録は、世界記録として初めて挑戦される記録になるため、ギネスワールドレコーズは、この記録挑戦に対して、世界記録にふさわしいクリアしなければならない記録基準(標準記録)を設けました。その数字は「500グラム」です。この記録を超えることができたら、世界一の称号が正式に与えられることになるわけですね。

このイベントにおける記録は、コンペティション形式で複数人もの挑戦者によって挑まれる形のものでした。ですから、当日は、予選を行い、準決勝を行い、はじめて決勝戦を行います。そしてここに残ったのは、3人。

ちなみに、ルール通りに記録挑戦が行われているかについては、いつも通り厳格に、公式認定員である小池真理子によって、監視されます。本記録において、挑戦者は、「玉ねぎの皮をむく」「上と下の部分を取り除く」「包丁でスライスする(幅1センチ以下)」ということをやらなければいけませんでした。

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大阪の飲食従事者たちがシノギを削る

そして、はげしい玉ねぎスライス合戦を制することになった挑戦者は、藤村優則さんという人でした。この方、普段は、豚まんでとても有名なレストラン「551蓬莱」に勤務されています。大阪ならではのお仕事をしている方が優勝するというのは、何だか嬉しい気持ちにさせてくれますね。

そして、記録となったその数字は、「615グラム」でした。設定された数字を115グラム上回っての数字です。ちなみに、決勝戦に残った残りの2名もやはり飲食店に勤めるシェフですから、みなさん、腕には自信がある人たちが集まっての記録挑戦だったことが想像されます。

この記録挑戦に立ち会った公式認定員の小池真理子にとっては、飛び散る玉ねぎの汁をゴーグルで防ぎながらの認定作業となり、なかなか普通ではない記録挑戦になりました。それでも、無事にギネス世界記録の認定となり、本当に良かったですね。

ギネス世界記録への認定おめでとうございました。しかし、この記録、イベントなどでやるとなかなか盛上がるコンペ形式の記録挑戦なので、いろいろなロケーションで挑戦する人たちが増えてゆきそうですね。次なる挑戦者は、どんな人たちなのでしょう?楽しみに待ちたいと思います。[編集部 スズ]


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  • 記録名:Most onions peeled and sliced in one minute
  • 記録:615グラム
  • 記録保持者: Masanori Fujimura, Japan
  • 挑戦日:2015年10月31日
  • 記録のタイプ:1分間での最多記録 = 1分間でどれだけ多くの〜をした数の記録
 
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