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ロックバンド「ニルヴァーナ」のフロントマン、カート・コバーン氏が使用したギターが、オークションで601万ドル(約6億4500万円)で落札され、ギネス世界記録「オークションで最高値で落札されたギター|most expensive guitar sold at auction」を更新しました。

1994年に死去したコバーン氏は、1993年11月18日に収録された「MTV Unplugged」で1959年のマーティンD-18Eを使用。この名器が、ロサンゼルスの Julien's Auctions でオークションにかけられました。入札開始価格は100万ドル(約1億円)で、最終的に、ロードマイクロフォンズの会長、ピーター・フリードマン氏が落札させました。

MTV Unplugged では、ニルヴァーナのヒット曲はもちろん、デヴィッド・ボウイ氏の「The Man Who Sold The World」のカバーなども披露しました。コバーン氏はアンプをモニター・ウェッジに見せかけ、ギターをペダル経由でアンプにつなげ、Unpluggedのパフォーマンスではまれなセッティングでステージに立ちました。

パフォーマンスは全てワンテイクで収録され、コバーン氏死去後、アルバムとしてリリース。US Billboard 200で1位を獲得し、グラミー賞の最優秀オルタナティヴ・ミュージック・アルバム賞を受賞しました。

コバーン氏はパフォーマンス中にギターや機材を壊すこともありましたが、Unpluggedではそれはなく、演目が終わるとギターをスタンドに置いてステージを去りました。

コバーン氏のアイテムがオークションで最高値を出したのはこのギターだけではありません。2020年2月には、コバーン氏がステージで着用していたカーディガンが33万4,000ドル(約3,600万円)で落札。これはギネス世界記録「オークションで最高値で落札されたセーター/カーディガン|most expensive sweater/cardigan sold at auction」に登録されています。このカーディガンは洗濯されていない状態で出品され、ポケットからは焦げ跡や色落ちなどがあったそうです。

過去にオークションで最高値記録を獲得したギターは、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア氏が使用していた"The Black Strat"(397.5万ドル)や、ジミ・ヘンドリックスが所有していたフェンダー・ストラトキャスター(19.8万ポンド)などがあります。

コバーン氏のギターを落札させたフリードマン会長は、このギターは世界をまわり、それで集まった資金はパフォーミング・アーツに使われると言いました。