Split image of moustache man GPS drawing and anthony hoyte

自転車に乗ってGPSアートを描くことで知られているアンソニー・ホイテさん。「ペダルをこぐピカソ」とも呼ばれている人です。

今まで雪だるまや猫、トナカイなどを描いてきたアンソニーさんですが、最新作では、なんとギネス世界記録「12時間で描いた連続GPSアート(個人)|largest continuous GPS drawing by bicycle in 12 hours (individual)」を更新したのです。

ロンドンのストリートをキャンバスにして描いた口ひげの男性は、距離にして107 kmもあるのです。

Mr Movember GPS drawing

(記録を達成して)感激しています。成功の証を自分の子どもに見せられるのが楽しみです。 

アンソニーさんは2021年11月13日に挑戦をスタートさせ、8時間30分後にアートを完成させました。しかし挑戦は必ずしもスムーズではなかったそうです。 

「(首と肩の部分になる)道がいくつか閉鎖されていたので、その場で迂回を考えなければいけませんでした。特に重要な目や鼻、口やヒゲは予定通りにいきました。終盤では人混みなどでうまくいかない部分もありましたが、髪の毛の部分だったのであまり影響はありませんでした」

アンソニーさんがこの挑戦した理由は、男性特有のがんの認知度や健康意識を高めるために、11月に行われているキャンペーン「モベンバー」に向けて、認知拡大とファンドレイジングをするため。 

私もメンタルヘルスに悩んできました。なので、少しでも多くの人にモベンバーを知ってもらって、ファンドレイジングができればと思いました。

「できあがった作品が話題になって驚いています。特に、知らない人から寄附をいただいたことに心から感謝します」

アンソニーさん19作品目となる本作品の題名は「ミスター・モベンバー」。GPSトラッカー「Strava」を使用してアートを描きあげています。 

One of Anthony's other GPS drawings

新しい作品にとりかかる際、アンソニーさんは地図(紙・オンライン)を研究し、形を探すそうです。この作業は「雲の形から絵を想像する」ことに似ているといいます。

「今回の作品では顔を探しました。するとパークレーンは鼻に、テムズは首のラインになると気付いたのです。全体像が分かったら、今度はグーグルを使ってそれらの道が通行できるかを確認するのです。一部は公園を横切る部分もあったので、公園が閉まる前に通るようにスケジュールをたてなければいけませんでした。同じ道を何度か通ることもあるので、パズルみたいです」

Anthony in front of the Victoria and Albert Museum during his attempt

挑戦時はちょっとしたトラブルに見舞われましたが、できあがった作品には満足しているというアンソニーさん。過去に比べて体力が仕上がってなかったそうで、完成後はかなり疲れてしまったとか。

それでもまだ作品のアイディアはあるそうなので、もしかしたら自身の記録を塗り替えるときが来るかも知れませんね!

アンソニーさんのファンドレイジングはこちらから